60代の女性はどんな男性を好むのか好意をどう伝えればいいのか

死別後に再婚を考え始めた62歳の女性が、最初に会ったのは経済力のある男性だった。ところが自分の意見を押しつけ、自慢話が続く。会話が一方的で、帰る頃には疲れきっていた。

次に会った同年代の男性は違った。穏やかに話を聞き、否定せず、そうだったんだね、と受け止めた。視線を合わせすぎず、相槌のタイミングが自然で、心がほどける感覚があったという。否定されない安心感が何よりの魅力だった。彼女はそう振り返っている。

この二人の差は、人格の差ではない。会話の中の動作の差になる。60代の女性が優しさや包容力と呼んでいるものの中身は、間の取り方と最初の一言に集約される。どちらも、今日から変えられる。

目次

経済力は入口で効くが、出口では効かない

二人目が選ばれた理由

一人目の男性に問題があったわけではない。経済力があり、意見も持っていた。ただ、その意見を相手の話の上に置いてしまった。

二人目の男性がしたのは、受け止めることだけだった。それだけで選ばれている。

50歳未満の女性を対象にした調査では、結婚相手に求める条件の一位に経済力が挙がる。ところがこの年代では、その順位が動く。二人目に軍配が上がったのは偶然ではない。

60代の女性は、自分の年金を持っている

理由は単純だ。この年代の女性は、育てる子どもがおらず、自分の年金と貯えの見通しを持っている。生活の基盤を相手に依存しない前提で相手を探している。

64歳の女性は、年収を気にせず、家事を一緒に分担して飾らずにいられる関係を望んでいた。同年代の穏やかな男性と出会い、そこに落ち着いている。

経済力がまったく無関係になるわけではない。ただ、それは会うかどうかを決める材料であって、続くかどうかを決める材料ではなくなる。

見られているのは、一緒にいた三時間の疲労度

先の64歳の女性の決め手は、一緒にいて疲れないことだった。

消極的な評価に聞こえるが、この年代では最上級になる。残りの二十年を毎日過ごす相手を選ぶとき、盛り上がるかどうかより、消耗しないかどうかが効いてくる。

会って別れた後、相手が疲れているかどうか。判定はそこで出ている。

好かれているのは人格ではなく、間の取り方

話し終わってから、何秒待つか

65歳の女性は、散歩サークルで出会った男性と交際を始めた。彼は自分の話をせず、まず相手のペースを尊重した。印象に残ったのは、余韻を待ってから頷く姿勢だったという。自分の人生そのものを肯定された気持ちになった、と彼女は話している。

余韻を待つ。ここが技術になる。

相手が話し終えた瞬間に返すと、聞きながら次の発言を考えていたことが伝わる。ひと呼吸置いてから頷くと、受け取ってから返したことになる。一秒か二秒の差で、印象が反転する。

視線は合わせすぎない

目を見て話しなさい、と教わってきた人が多い。この年代では、それが逆に働く場面がある。

冒頭の62歳の女性が挙げたのは、視線を合わせすぎなかったことだった。ずっと見つめられると、評価されている感覚になる。並んで座って前を向いたまま話す、ときどき目を合わせる。これくらいの分量が心地よい。

散歩サークルや社交ダンスが出会いの場として機能しているのも、正面から向き合わない時間が長いからだと思う。

最初の一言を、否定から始めない

会話の癖でいちばん多いのが、これになる。

いや、でも、そうは言っても。悪気なく口をついて出る。長く仕事をしてきた人ほど、まず論点を整理しようとして否定形が先に来る。

  • そうだったんだね、と受け止める
  • それは大変だったね、と状況を認める
  • 自分の意見は、相手が求めてから出す
  • 訂正したいことがあっても、その場では飲み込む

否定されない安心感が何よりの魅力だった。この言葉は、優しさの話ではなく、返しの型の話になる。

正論より、わかるよが先に来る

相談されたとき、解決策を出そうとするのが男性側の癖になる。それ自体は善意から出ている。

ただ、相談したときに正論より先にわかるよと言ってくれる男性が、安心して話せる相手として選ばれている。順番の問題であって、解決策を出してはいけないという話ではない。共感を先に置き、助言はその後にする。求められなければ出さなくていい。

包容力という言葉の中身

弱みを先に出す

61歳の女性は、社交ダンスで知り合った63歳の男性から直筆の手紙をもらった。そこには弱みがさらけ出されていて、同時に相手を喜ばせることを優先する姿勢があったという。

この年代で強く見せようとすると、無理をしている印象が先に届く。すでに人生の大半を終えている者同士なので、順風満帆な人間などいないと互いに知っている。

体のこと、仕事を辞めた後の不安、一人の夜の長さ。ひとつ差し出すと、相手も差し出せるようになる。

直筆の手紙が効く理由

手書きは、時間をかけた証拠として届く。メッセージアプリなら一分で送れるものに、三十分かけたことが物理的に見える。

この年代では、時間を使ってもらえたという事実そのものが価値になる。長い文章でなくていい。数行でも、書いて渡せば伝わる。

相手の好みを、聞く

先の63歳の男性は、行為の前後の会話を大切にし、どうされるのが好きかと尋ねる気遣いを持っていたという。それが長く続く関係につながった。

この姿勢は、体の関係に限らない。食事の店も、出かける先も、会う頻度も、聞いてから決める。決めてから連れて行くより、決める前に聞くほうが、この年代では圧倒的に強い。

自分の好みを押しつける人と、相手の好みを聞く人。分かれ目はほとんどここにある。

選ばれない男性に共通すること

自慢話が会話の中心になる

冒頭の一人目の男性がそうだった。経歴、役職、収入、若い頃の武勇伝。

本人としては、信頼してもらうための材料を提示しているつもりでいる。ところが受け取る側には、評価してほしいという要求として届く。会話の主導権が相手に渡らないまま、時間だけが過ぎる。

自分の話は、聞かれたときに答える。それだけで足りる。

機嫌が悪い理由を相手のせいにする

これは決定的な減点になる。

不機嫌になったときに、渋滞のせいだ、店が悪い、君が言ったからだ、と外側に理由を置く。この場面を一度見た女性は、その先の二十年を想像する。自分が原因にされる暮らしを、この年から始めたい人はいない。

不機嫌になること自体は避けられない。それを説明せずに態度で示すか、自分で処理するかの差になる。

相手や場面で態度が変わる

忙しくても態度が変わらない男性が、安心して話せる相手として選ばれている。

店員への口調、電話の相手による声色の変化、疲れている日の返信の短さ。見ていないようで、全部見られている。二人でいるときの優しさより、第三者への接し方のほうが素として読まれる。

見た目と趣味は、思っているほど高くない

清潔感の中身を分解する

服装や髪型が整っているだけで印象が変わった、という声がある。求められているのは若さではなく、手入れの跡になる。

  • 髪を切る間隔を短くする。伸びかけの期間を作らない
  • 眉と鼻毛と爪を整える。これだけで顔の印象が変わる
  • シャツはサイズの合ったものにする。首回りと袖が余っていると老けて見える
  • 靴を磨く。この年代の女性は靴を見る人が多い
  • 歯科で一度みてもらう。口元と口臭は、本人が最も気づきにくい

若く見せる方向に振ると、実物との差が出る。清潔さの方向なら、差が出ようがない。

一緒にやれることが一つあるか

ゴルフや食べ歩きを一緒に楽しめる男性と出会って会話が弾んだ、という例がある。散歩サークル、社交ダンス。出会いの場としても、続ける理由としても機能している。

高度な趣味は要らない。二人で同じ方向を向いてやれることが一つあればいい。並んでできるもののほうが、この年代には合う。

新しいことに挑戦している姿

前向きに新しいことに挑戦している姿が輝いて見えた、という言葉が出てくる。

上達している必要はない。始めたばかりで下手なほうが、むしろ話題になる。この年から何かを始める人は、これから先も生活が動く人だと見られる。

年齢と距離のこと

ある相談所の実績では、50代後半から70代で成婚したカップルは、年齢差が5歳以内で男性が年上という組み合わせが中心だった。10歳以上離れた成立もあるが、全体としては多くない。

女性の側が年齢の離れた年上を避ける理由の一つに、介護の負担を想像させることがある。だから、健康であることと生活が自分で回っていることを、言葉より態度で示す。料理を作れる、部屋が片づいている、通院と服薬を自分で管理している。これが、年齢差を実質的に縮める。

一緒にいて疲れないこと。この一点に、ここまで書いたものが全部つながっている。間を空けること、否定しないこと、機嫌を自分で処理すること、身を整えること。どれも相手の消耗を減らす作業になる。性格を変える必要はない。


STEP5|FAQ

Q. 60代の女性はどんな男性を好みますか

否定せずに話を聞く人、機嫌を自分で処理できる人、身なりが整っている人です。62歳の女性は、経済力のある男性の自慢話に疲れた後、そうだったんだねと受け止める同年代の男性を選びました。判定は会って別れた後の疲労度に出ています。

Q. 経済力はどのくらい重視されますか

会うかどうかを決める材料にはなりますが、続くかどうかは決めません。この年代の女性は自分の年金と貯えの見通しを持っているため、生活基盤を相手に依存しない前提で探しています。年収を気にせず、家事を分担できる相手を選んだ64歳の例があります。

Q. 聞き上手とは具体的に何をすることですか

相手が話し終えてからひと呼吸置いて頷くことです。話し終えた瞬間に返すと、聞きながら次の発言を考えていたことが伝わります。余韻を待ってから頷く姿勢が印象に残り、自分の人生を肯定された気持ちになったと語る女性がいます。

Q. 目を見て話したほうがいいですか

合わせすぎないほうが心地よく受け取られます。ずっと見つめられると評価されている感覚になるためです。並んで座って前を向いたまま話し、ときどき目を合わせるくらいの分量が向いています。

Q. 敬遠されるのはどんな男性ですか

自慢話が会話の中心になる人、不機嫌の理由を相手のせいにする人、相手や場面で態度が変わる人です。特に二つ目は決定的で、一度見た女性は自分が原因にされる二十年を想像します。店員への口調や電話の声色も見られています。

Q. 清潔感を出すには何をすればいいですか

髪を切る間隔を短くし、眉と鼻毛と爪を整え、サイズの合ったシャツを着て、靴を磨いてください。歯科で一度みてもらうことも効きます。若く見せる方向ではなく、手入れの跡が見える方向に振ってください。

Q. 好意はどう伝えればいいですか

直筆の手紙が有効です。社交ダンスで知り合った63歳の男性は、弱みをさらけ出した手紙で好印象を得ました。数行でかまいません。時間をかけたことが物理的に見えることに、この年代では価値があります。

Q. 年齢差はどのくらいまで許容されますか

成婚しているカップルは年齢差5歳以内で男性が年上という組み合わせが中心です。離れた年上が避けられる理由の一つに、介護の負担を想像させることがあります。生活が自分で回っている姿を見せることが、年齢差を実質的に縮めます。

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この記事を書いた人

シニア向け雑誌の人生相談コーナーの担当として、これまで1000通を超える読者の手紙を読んできました。悩みの多くは、分かってくれる相手が欲しいのだと知りました。定年後の空白、体力の変化、新しい人付き合い。人生後半は終わりではなく仕切り直しの時期です。

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