60歳からの暮らし相談室– Author –
60歳からの暮らし相談室
シニア向け雑誌の人生相談コーナーの担当として、これまで1000通を超える読者の手紙を読んできました。悩みの多くは、分かってくれる相手が欲しいのだと知りました。定年後の空白、体力の変化、新しい人付き合い。人生後半は終わりではなく仕切り直しの時期です。
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老後の生き方
遺体の腐敗と顔の変化|見られなかった別れをどう受け止めるか
棺はガムテープで密封され、顔の窓も釘で閉じられていた。最後にひと目だけでも、と思っていたのに、その機会は与えられなかった。父親が一人暮らしのアパートで亡くなり、見つかったのは二十日ほど後だった。 そう振り返る人がいた。同じ経験をした人が、... -
シニアの人間関係
葬式でネックレスなしはマナー違反か|真珠がない日の整え方
訃報が届いて、喪服は何とかなった。靴も黒がある。ただ、真珠のネックレスがない。時計は明日の午前で、店が開くのを待っていたら間に合わない。 先に結論を置く。ネックレスなしで参列して問題はない。付けていないことを咎められる場面は、実際にはほと... -
老後の生き方
老人が話を聞かない理由は三つ|聞こえない、追いつかない、拒む
子どもの頃は、人の話を聞けと何度も怒られた。大人になって同じ相手と話してみると、聞いていないのは向こうのほうだった。説明すれば別の意味に取られ、同じ質問が三周目に入る。あのときの説教は何だったのか、という気持ちになる。 そう話していた男性... -
老後の生き方
老人が一方的に話す理由と、角を立てずに切り上げる言い方
お菓子を届けて、少し挨拶して帰るだけのはずだった。気づけば何時間も経っていて、その日の予定は総崩れになっている。話は途切れなかった。切り上げようとするたび、次の話題が湧いてきた。 帰り道で疲れ切りながら、どこかで自分を責めている人が多い。... -
老後の生き方
高齢者マーク追い越し|違法になる線引きと、抜かない方が得な場面
前を走る軽自動車の後ろに、四つ葉のマークが貼ってある。速度は制限の半分ほど。後ろには列が伸びている。抜いていいのか、抜いたら何か言われるのか。ハンドルを握ったまま、頭の片隅でそれを考えたことのある人は多い。 先に答えを置く。高齢者マークを... -
シニアのお金
映画のシニアは何歳から|55歳の館と60歳の館、料金の違い
還暦を迎えて、いちばん嬉しかったのは今日からシニア割引で映画が観られることだった。そう笑っていた男性がいた。気持ちはいつまでも青春のままでも、年齢だけはごまかせなくなる。その年齢が、はじめて得に変わる瞬間になる。 映画館のシニア料金に、全... -
老後の生き方
老人のくちゃくちゃ音がうるさいのはなぜ|加齢で起きる四つの変化
朝の電車で隣に座った高齢の男性が、何かを食べながら音を立て続ける。イヤホンをしていても漏れてくる。席を立てば当てつけに見えそうで動けない。降りる頃には、その日の気分が完全に沈んでいる。 この苛立ちに罪悪感を持つ必要はない。咀嚼音は人の脳が... -
老後の夫婦関係
旦那にイライラする60代|原因は性格ではなく接触時間の急増
朝食を食べながら、昼ご飯は何かと聞かれる。昼食を食べながら、晩ご飯は何かと聞かれる。買い物に出ようとすれば、俺も行くと言われる。 心の中では叫んでいるのに、口には出せない。出せないまま、その日の空気だけが重くなっていく。 この状態を、我慢... -
老後の生き方
心臓が止まっても耳は聞こえるのは本当か|蘇生した人が語った実感
看護師から、耳は最後まで聞こえているから話しかけてあげてと言われた。その言葉を頼りに、医師が到着するまでずっと声をかけ続けた。あとになって、あれは本当だったのだろうかと調べ始める人がとても多い。 先に分かっていることを置く。聴覚が最後まで... -
中高年からの恋愛
老いらくの恋は何歳から?50代から70代の実例
占いで老いらくの恋があると言われて、まず気になったのは自分がその年齢なのかどうかだった。50代の女性がそう話していた。老いらくとは何歳からを言うのか。聞き返したくなるほど、自分ではまだその段階にいるつもりがない。 答えを先に置くと、老いらく...